海外からの留学生

教育学部では毎年多くの留学生を協定大学や海外大学から受け入れています。ここでは教育学部に留学した皆さんの声をご紹介します。留学生の様子は教育学部発行の「国際交流ニューズレター」でも紹介しています。

教育学部への留学に関しては「教育学部への留学(留学生の受け入れ)」をご覧ください。

学部留学生

一年もう過ごしました。一年間、いろいろ経験したり、見聞したりして、生活が充実していました。感想は、一言で言えば、日本は環境が美しくて、明るく輝く先端技術の国だなと強く感じました。そして、アジアで一番進んでいる国と言われる日本の教育がちょっと羨ましいです。テレビで「ゆとり教育」という言葉を耳にするようになりました。中国では、大学に入るために、中学生も高校生も一生懸命教科書を暗記したり、数学を計算したりしなければ、いけません。私にとって、一年の留学生活は大変貴重な経験だと思います。これから、もっと頑張ろうとおもいます。
(河南師範大学からの交換留学生 王さん:留学期間:2007.Sep〜2008.Aug)

教育学部の先生たちのおかげで、私は三重大学に留学の機会があります。日本に来る前に、よく「心細くない?」とか「あっちに慣れるかな」とか聞かれましたが、実は自分としては楽しみにしていました。日本、この世界第二経済強国には、大和民族、この強靭な民族には我々にとって習われるものがたくさんあるし、我々中国若い人はこの東方の国に渡して一生懸命勉強しなければなりません。日本に来たばかり、日本語をぜんぜん喋りませんでした。教育学部の先生にいっていただいて本当に助かります。沢山の日本人学生と友達になります。この一年の留学生活は貴重な経験として一生忘れません。そろそろ、帰国するので、三重大学を離れなければなりません。これから、中日友好の掛橋になりたいと思います。
(河南師範大学からの交換留学生 李さん:留学期間:2007.Sep〜2008.Aug)

私たちは日本に来てもうすぐ一ヶ月です。この一ヶ月、いろいろな不思議なことを体験して、いい勉強になりました。(中略)中国ですでに日本の先生方の授業を受けたことがありますが、やはり本場での授業は多少違います。例えば、授業の時間です。中国では45分ごとに10分休みでした。日本では90 分の授業です。正直に言うと、ちょっと疲れています。次は、授業の中でグループを分けて議論することです。こういう場合は結論を出すために、一生懸命しゃべらなければなりません。ある意味、私たちにとってはどきどきの授業です。もう一つは、教科書のことです。先生は授業で教科書を使いません。教科書は授業以外の時間に自分で読むことになります。これは、中国の授業ともっとも大きな違いだと思います。
私たちは、自分の生活指導教官の担当しているゼミに参加させていただきました。中国の大学に、学部生向きのゼミはありませんので、日本に来る前に、ゼミがこんな面白いものだということは分かりませんでした。先生の指導の下に学生たちが集まって、研究テーマを決めたり、一人ずつレポートを発表したり、一緒に討論したりすることで、とてもいい勉強になりました。(中略)貴重な一年間を生かして、一生懸命頑張らなきゃ」と決心しました。皆様、これからもよろしくお願いします。
(三重大学と天津師範大学のダブル・ディグリー制度に基づく第1期留学生(2009.Apr-))

大学院留学生

私の故郷である自治区で生徒同士が相談しながらくふうを要するものづくり授業の実践研究を行っています。昨年度は三重大学の日本人学生とともに、状況調査と試行授業を行いました。
内モンゴル自治区では伝統工芸について学校で教えられていますが、生徒同士が相談しながらのくふうを要するものづくりの授業はなく、とても好評でした。今後の産業発展に必要な授業であると思います。そこでこのような授業が普及するよう、今年度は内モンゴル師範大学の学生10 名向けにこのような授業の組み立てのワークショップを行いました。その上でその学生らにより小中学校各1クラスについてモーターづくり、ロボットづくりの授業をしてもらいました。10 名は私の学部時代の同級生ですが、日本のものづくり教育に大変興味と関心を示していました。また、参加した小中学生から得たアンケートは日本で同様な実践を行った場合と明確に異なる部分があり、教育上の貴重な知見も得ることができました。今回は経費の都合でモンゴル国の調査はできませんでしたが、できれば今後調査、そして授業実践をモンゴル国でも実施したいと考えています。
(2006年度入学(技術)Hさん)

中国の小学校では、日本の「理科」に相当する教科は「科学」で、一般的な小学校では教科書を中心とした授業で、実験や観察が行なわれていません。生物分野の内容では、身近な生きものに触れて観察することで生物に興味をもち、生命を実感し、学習意欲が高まると考えています。私は現在、中国で入手できる小動物を活用した授業に関する研究を進めています。生命を実感させる「心臓の拍動」を観察する授業案を立て、津市内の小学校で試行してから、2007 年10 月11、12 日に中国内モンゴル自治区の小学校2校で各校6年生2クラスを対象に授業を実施しました。(中略)児童らは規律正しく、私の話に集中し、配布プリントを熱心に読んでいました。はじめて使う顕微鏡が珍しいせいか、熱心に顕微鏡をのぞき込んでいました。ドジョウの解剖についても抵抗がないようで、意欲的に取り組んでいました。残ったドジョウやミジンコの飼育を希望する児童もいたことから、観察の意義は大きいと感じました。また、授業参観した教師らは授業内容を高く評価してくださるとともに、実際に小動物を観察することで児童が生物に強い関心を示すことに気付いたようです。児童の真剣に学ぶ姿、知識欲に溢れている瞳、そして「日本に留学して知識のある先生が授業してくれて嬉しかった」という感想などから、面白い授業ができる小学校教員になりたいという気持ちが胸いっぱいに広がり、貴重な経験となりました。
(2006年度入学(理科)Oさん)